入手の経緯はあらかじめ読んで頂くとして、実際に読んでみてどうだったのか。
まず、途中で以下のことが良く分かりました。
- この本を読むために必要とされる予備知識(映画特に実験映画について)が私にはない
- この本で書かれたフィルモグラフィなどの詳細情報を私は全く活用できない
というわけで、途中からページを読まずに眺めてめくるようなやり方に切り替えました。
意外にも映画は最大の死角なのかも §
小説、漫画、アニメーション、アニメ等の歴史は多少分かります。アウトラインの予備知識があるので、詳細の知識が無くともある程度その手の本を読んでいくことができます。
しかし、映画についてはそのような知識がありません。
まさにぽっかり穴が空いたように欠落していると言っても良いところです。
なぜ穴になっているのか……という理由を考えるのは別の問題として。
小津安二郎の映画を1本も見ていない……というのは良くないな……であるとか、往年の著名な名画を見ておきたいとか、そういう気持ちもあります。ナム・ジュン・パイクの名前も一応は知っているし、そういう作品に興味がないわけではありません。
しかし、時間がないのはどうしようもありません。映画は時間が掛かるのです。(もちろん、他のジャンルなら時間が掛からない……というわけではないが30分でケリが付くTVアニメと、2時間拘束される映画では自ずと違ってきます)
越後谷君、立派になったものだ…… §
それにしても、越後谷君も立派になったものだと思います。
この本は、けして個人プレーで書かれたものではなく、人を動員する敬意を持った人物になり得たからこそ、成立した本なのでしょう。
子供の頃に一緒に遊んだ友人が立派な人になっていると知るのは、ちょっと鼻が高いかな……。